2011年5月26日木曜日

『裏庭』







イヤホンをたどる
かみさまにであうために
くらやみのなかてらされている
それはどこかにめぶいてる
このぼくにであうために
ずっとずっとまえから
さだめられていた
それはうらにわに

かみさまはいう
ぼくにわかるように
あいとはどこまでも
はかなくせつないもの
たいせつにたいせつに
そだてなさいうみだしなさい


『神様』






かみさまは
いるんだよ
たいようと
おつきさま
てらしたら
そこにある
それぞれの
ひかりから
あらわれて
つげている


『イヤホン』

どこかから
つながれた

イヤホンに
つながれて

どこかから
ながれくる

おんがくに
つれられて

どこかから
どこかまで

あてもなく
たどりつく

イヤホンは
うたいだす

イヤホンは
えがきだす

どこかから
なりひびく

みずからを
よびさます

イヤホンよ
おんがくよ

つれてって
どこまでも

『花に仕えるもの』

いまお茶をしているのは、広島の可部という町にあるカフェ。

従業員の中には、一般的に知的障害などと言われるような人たちがいる。

とても綺麗な心の持ち主たち。

自分が暮らす広島・豊平でのひとつの仕事として、彼等のような人たちとの共同作業もある。

花や彼等に仕えるものとしては、彼等と関われることは、たいへん幸福なことだ。

2011年5月25日水曜日

『死んで生まれ変わる』




世界は変わった
世界はひっくり返った

新しい夢を描かなければならない

ずっとずっと頭の片隅にあった夢を

カタチにしてゆこうと思う

そんなの退屈で

刺激的じゃない


思い込んでいた夢





ぼくはそれを描きカタチにすることにした


2011年5月24日火曜日

『声』




言葉なんて憶えていられないし
明日にも忘れてしまう

きのうもきょうも
声だけが聴きたい
未来が少し
垣間見えたような

 
 
わかった気になったときには
もうわからないことが始まっている
 
ずっとずっとつづくんだろうって
それだけ繰り返し届いてくる
 
でもそれでも終止符を
打っていかなければ
 
 
 
五月が終わる
梅雨がくる

2011年5月21日土曜日

『命』

生きるって綺麗

『島の裏切り者』

大人が動かない限り
子供は動けない

いつまでたっても
見殺しにするだけ

大人たちは言う
知り得る言葉を駆使して

けれど
言葉だけでは
変えられない

行動は常に
結果を齎す

嫌われるだけで
済むのなら

どんな汚名も恥ではない

過去を捨て
いまを生きよう



2011年5月20日金曜日

『山は啼いている』

山は泣いている
山は鳴いている
山は啼いている

応えられぬ
わたしがいる



山は啼いている



山は動かず
わたしは叫ぶ

山彦は
啼いている

わたしは憤りに
振り回されている

わたしは悲しい
わたしは哀しい

花を
見よ

愛は
どっちだ?

真は
どっちだ?

わたしは

わたしは



わたしは
死刑反対

わたしは
権力不信

わたしは
花を見る

わたしは
サボテン

わたしは
有象無象

2011年5月19日木曜日

『ぼくのおできはなかなか減らない』

「糞を喰らえ」



なにやらこのさもしい気分は何やら?

隣の人は姑息に己の身の安全を計る

似非な精神世界おっぴろげ

なにやら狡猾な爪砥ぐ人よ

己の身の憐れみよ

魂は泣いている

ぶくぶく肥えた

精神世界

糞喰らえ

FUCQ

2011年5月14日土曜日

『空いっぱいの手のひら』








帰る道

燃える道

青 青 青

全部 全部

足絡め捕る

夜の始まり

青 青 青

燃ゆる道

戻る道






ほら

ほら

ハロー

ハロー

午後の盛り

帰れない心

空いっぱいに投げた

弾け飛んだ午後の盛り

もう何もかも

青 青 青

全部 全部

心の一片をちぎる

ちぎって海へ投げた

もう取り戻せない心

もう二度とこの手には





2011年5月11日水曜日

『(掌)』

(月)

(鳥)

(風)

(花)

(水)







(時)


(輪)







(掌)

『竜の見た夢』

夢から覚めて水の中

ひしめく空から水の中

木々は囀り鳥を待つ

風に乗り虹を潜り抜け

雷鳴の轟きに眠る夜

石の囁きにせせらぎは

苔の唱える雲なる自由



おれはそれを待つ
宇宙に先駆けて彗星が走る
衝突を避けて時間が流れる
ある日衛星の重力が消滅する



溶ける月のしたたりをすする

滲む闇夜に願いをかける

流星は空を照らす炎

太陽の残り香と祝祭

そして竜は眠る



鳥は花を啄ばみ飛んでゆく

2011年5月8日日曜日

『さぁ ゆくんだ』

さぁ ゆくんだ



ぼくはかつてキミに約束をした
“キミヲノセテユク”


あれからどれくらい経った?

ぼくはわがままなぼくのコトバから
脱け出そうとしてままならず
それはきっとトンネルの中を想像していたからだ

それはただノブを捻ればいいだけの
ただのドアだった
もしくはどちらかに引けばいいだけの
ただの襖だった

もしくはただの敷居か

眼の前の風景の彩りは自分の心の中だけにある

美しい月だけを想像したいなら
暖かな太陽の足元を歩けば良い

ただの草だって
ただの鉄棒だって
錆びた部品だって

美しくなる

君はいつも先々を恐れては
心配事を作り出して世界を支配した

君は恐ろしい怪物だ
それはぼくだ
ぼくそのものだ

残酷な太陽は鋭利な月を夜に残して
呑気に鼾をかいていた

夜明け前はいつも
悲しいニュースに覆われて
それをいつも決まったひとたちが被る

ぼくらはただ世界の中心にいるつもりになっていて
宇宙のことについてなんてさっぱり考えるのをやめていた

ただ当たり前のように
時間は流れるんだというくらいにしか
思ってなかったんじゃないか?

口先で出任せを唱えては
いつか世界は変わるんだなんて
分かっているくせにね
うまく騙されていたかったんだ

君は凍りついた心の奥の方の四角い部屋の中で
いったい何を思っていたんだろう?

きっといろんな夢や目的のために
時間を費やしていたんじゃないだろうか?

だけどいつもこうして神様の手が差し伸べられたときに
なかなかどうも踏み出せるものではないよね?

神様は祝福している
いままでぼくらが間違いの無いものを
見つめてきたことを

いや
そんなこと
神様は気には留めない

ただ
手ですくわれたものたちは
その手の中のことを思うだろう

遠ざかる手の甲を見つめながら
すくわれなかったものたちは
その風景を描くだろう

ぼくはいつだって飛び乗って
噛み付いてやりたいくらいだ

神様は気にしないだろう

なにひとつ

だけどきっと見てるだろう
ぼくのことも君のことも

ただそれだけだ

さぁ ゆくんだ

2011年5月7日土曜日

『いけはな』

あの根の根
この根の根
その根の根

いちばん最初に駆け出したのだれ?

木の根の根
花の根の根
草の根の根

追いかけ合うようにみな違う道を行く

いつの間にか隣には誰もいなかったり
ばったり知らない誰かに出会ったり

わたしたちはそんな根であり空中を巡る枝葉
季節が来るたび落ちるものもあれば
季節が来るたび世界は変貌している
また季節が来るたび

一本の木が伸びるように留まることは許されず
一本の花が咲くように儚い運命を共有する

十九歳で踏みしめる何も知らない土地・北海道で
わたしは得体の知れない何かを感じていた
それは始まりでさらに遡れば.......
わたしたちは始まりをいつも共有している
ひとりぼっちの札幌で
バスを降りた立待岬で

わたしは砂利を踏み林道を抜けると現れるその洋館を知っている
ちいさなころからずっとわたしの夢に現れる風景のひとつだから

2011年5月4日水曜日

『五月』

先月十一日のはすとばらに於ける模様がおうぞうブログにあり。
http://ameblo.jp/ninkoouzou/day-20110411.html

きれいだね。

PANANUFA行ってね。